令和2年度夏季展 財団設立70周年 翁 -大名細川家の能の世界-

②s三番叟(黒色尉)

「三番叟(黒色尉)」室町時代(16世紀)
永青文庫蔵(熊本県立美術館寄託) 後期展示

 

南北朝時代に遡ると言われる旧熊本藩主・細川家には伝えられた文化財が国宝・重要文化財を含め9万点以上に上ります。それらを所蔵する永青文庫が財団設立70周年を迎えたのを記念して開催しているのがこの「翁 -大名細川家の能の世界ー 」です。

室町時代に観阿弥・世阿弥父子が大成した能は、700年の歴史を持つ日本の代表的な古典芸能としてユネスコ無形文化遺産に指定されています。海外でも度々公演を行い、都度高い評価をうけています。細川家では初代・細川幽斎(藤孝)を始め、歴代の藩主が能の文化に心を寄せ、藩主たちも自ら舞台に上がりました。そのため、細川家の拠点となった熊本や東京には、能面・能装束・楽器や小道具など約 900点の能楽コレクションが伝来しています。

「縹地蜀江模様袷狩衣」江戸時代(18世紀後半~19世紀前半)
永青文庫蔵 通期展示

今回の展覧会ではその細川家伝来の品が並び、細川家と能楽との深い関わりがわかります。能楽は元々市民が楽しむ猿楽から発祥し、長い歴史の中で武家の式楽になり、大名が能楽師達をそれぞれ城下に置き手厚い庇護をしてきました。近年はその形は変わり、パトロンを失った能は他の伝統芸能と同じく徐々に衰退の憂き目にあっています。残念なことです。

重要美術品「般若」 伝 般若坊作
室町時代(16世紀)永青文庫蔵 後期展示

能の原点ともいわれる演目「翁」は、翁面をかけることで演者は神になり、その舞によって世の安泰を祈願する特別な演目です。この展覧会では「翁」を起点として、能に流れ込む祈りと信仰、それらを背負った様々な神の存在や意味を、細川家伝来の能面や能装束を通して探求しています。

「牡丹蒔絵太鼓胴」江戸時代(19世紀)
永青文庫蔵 通期展示

世界の未来の平和と安泰を言祝ぐ舞の「翁」は、その成立は謎に包まれていますが、異なった宗教を包含し、自然と共生する姿として立ち現れる翁は、社会の分断が危惧されているものの解決が見えず、そして今世界中が新型コロナウィルスによって活動も生活も見直しが迫られる中、日本のみならず人類社会全体に示唆を与えてくれる存在ではないでしょうか。

出品作は、細川家の藩主たちが代々大切に保管・愛用してきた能面や能装束のみならず、能を嗜み、太鼓の名人としても知られた初代・幽斎とその息子・忠興(三斎)の出演記録など歴史上の貴重な史料も展示されています。

「丹後細川能番組(古来番附)」桃山時代(16世紀)成立
享保7年(1722)書写・永青文庫蔵(熊本大学附属図書館寄託) 通期展示

会期中、一部展示替えがあります。
前期:7月23日~8月10日/ 後期:8月12日~8月30日

 

永青文庫ホームページ

 

開始日2020/07/23
終了日2020/08/30
エリア東京都
時間10:00~16:30 入館は16:00まで
休日月曜日
その他備考一般 1000 円、シニア(70 歳以上) 800 円、大学・高校生 500 円
※中学生以下、障害者手帳をご提示の方及び その介助者(1名)は無料。
開催場所永青文庫
アクセス東京都文京区目白台 1-1-1
TEL:03-3941-0850
・JR目白駅(「目白駅前」バス停)・副都心線雑司が谷駅出口3(「鬼子母神前」バス停)より、都営バス「白61 新宿駅西口」行きにて「目白台三丁目」下車徒歩5分。
・都電荒川線早稲田駅より徒歩10分。
・有楽町線江戸川橋駅(出口1a)より徒歩15分。
・東西線早稲田駅(出口3a)より徒歩15分。
一般車両用駐車場はございません。周辺の有料駐車場をご利用ください。
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