クマのプーさん展

誰もが親しみを感じるクマの「プーさん」。その名前を知る前から、ぬいぐるみを見たり抱いたりしているのではないでしょうか。こどもも大人も大好きな「クマのプーさん」展が渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開催されています。
「グングン、くつをひっぱったので……」、『クマのプーさん』第8章、
E.H.シェパード、鉛筆画、1926年、V&A所蔵 © The Shepard Trust
世界中で愛される『クマのプーさん』は、著者A. A.ミルンと、挿絵を手掛けたE. H.シェパードの共作として1926年にイギリスで生まれ、現在までに全世界で5000万部以上のシリーズ本が出版されています。本展では、シェパードが鉛筆で描いたプーさんの原画を世界最大規模で所蔵するイギリスのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)のコレクションの中から、シェパードの原画に加え貴重な資料や写真、手紙など200点以上を一挙公開し、プーさんの世界を探検するものです。
「バタン・バタン、バタン・バタン、頭を階段にぶつけながら、
クマくんが二階からおりてきます」、『クマのプーさん』第1章、
E.H.シェパード、鉛筆画、1926年、V&A所蔵 © The Shepard Trust
なつかしい絵本の始まりはこうだったでしょうか、沢山の原画がこどもの頃、あるいは自分のこどもに読み聞かせた頃を思い出させてくれます。ほのぼのと暖かい空気が漂います。
「ハチのやつ、なにか、うたぐってるようですよ」、『クマのプーさん』第1章、
E.H.シェパード、鉛筆画、1926年、V&A所蔵 © The Shepard Trust
プーさんの森をイメージした会場には、プーさんの原点がわかるシェパードの鉛筆画やペン画、制作資料等がふんだんに紹介されていて、プーさんや仲間たちと一緒に森を探検している気分で観覧できます。
「おいでよ、トラー、やさしいよ」、『プー横丁にたった家』第4章、
E.H.シェパード、鉛筆画、1928年、V&A所蔵 © The Shepard Trust.
Image courtesy of the Victoria and Albert Museum, London
ミルンが創作したプーと個性豊かな仲間たちは、かわいいだけでなく内面も深く描かれています。たとえばコブタはとても利口で、字もかけますし、ノウゼンバレンという花のことも知っていますが、親友のプーの気持ちをおもんぱかって、そんなことをひけらかしたりしません。はねっかえりのトラーはいつも強気な言葉と行動で森に騒動をおこしますが、絶対道に迷いません。
「プーとコブタが、狩りに出て…」、『クマのプーさん』第3章、
E.H.シェパード、ペン画、1926年、
クライブ&アリソン・ビーチャム・コレクション © The Shepard Trust
本になったプーは世界中の読者に広がり、『クマのプーさん』は児童文学の中でももっとも愛読される本のひとつになりました。ペーパーバッグが普及し、カラー版が出始めるなど、手に入りやすく、見やすくなったことも人気を後押ししています。
「枝には、ハチミツのつぼが10ならんでいて、そのまんなかに、プーが…」、
『クマのプーさん』第9章、E.H.シェパード、ラインブロックプリント・手彩色、
1970年 英国エグモント社所蔵 © E.H. Shepard colouring 1970 and 1973
© Ernest H. Shepard and Egmont UK Limited
見終わったあとのショップも楽しみの一つです。かわいいグッズが所狭しとならんでいて、どれも買いたくなる衝動を押さえるのに苦労しました。
「ながいあいだ、三人はだまって、下を流れてゆく川をながめていました」、
『プー横丁にたった家』第6章、E.H.シェパード、鉛筆画、1928年、
ジェームス・デュボース・コレクション © The Shepard Trust
開始日 | 2019/02/9 |
終了日 | 2019/04/14 |
エリア | 東京都 |
時間 | 開館時間/10:00~18:00(入館は17:30まで) 夜間開館/毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで) |
休日 | 休館 2月19日(火)・3月12日(火) |
その他備考 | 入館料 一般1500円、大学・高校生900円、中学・小学生600円、親子券1600円 |
開催場所 | Bunkamura ザ・ミュージアム |
アクセス | 〒150-8507 東京都渋谷区道玄坂 2-24-1 ☎03-5777-8600(ハローダイヤル) ・JR線「渋谷駅」ハチ公口より徒歩7分 ・東京メトロ銀座線、京王井の頭線「渋谷駅」より徒歩7分 ・東急東横線・田園都市線、東京メトロ半蔵門線・副都心線「渋谷駅」3a出口より徒歩5分 https://www.bunkamura.co.jp/access/ |