狩野芳崖と四天王ー近代日本画、もうひとつの水脈ー

1s.重要文化財_狩野芳崖「悲母観音」明治21年_東京藝術大学

重要文化財 狩野芳崖「悲母観音」明治21(1888)年
東京藝術大学蔵

”近代日本画の父“ 狩野芳崖に師事し、東京美術学校で「芳崖四天王」と称された4人の高弟(岡倉秋水、岡不崩、高屋肖哲、本多天城)。その知られざる人と画業を紹介する展覧会が泉屋博古館分館で開催されています。

四天王とは先に挙げた高弟4人ですが、この展覧会の1章から3章まで四天王をキーワードとして、章毎に4人の画家を選んで特集しています。1章では狩野芳崖と同時代の狩野派の木村立獄、橋本雅邦、狩野友信、2章では標題の4人の高弟達、そして3章は「朦朧体の四天王」と呼ばれる菱田春草、西郷孤月、横山大観(前期展示のみ)、下村観山という芳崖の同窓生たちです。連なる名前を聞くだけでわくわくするほどの日本画家達の作品がこのテーマに従って展示されています。

重要文化財 狩野芳崖「不動明王」明治20(1887)年
東京藝術大学蔵

最初の画像2つは狩野芳崖の作品の中でも重要文化財に指定されている「悲母観音」と「不動明王」です。下記の画像「仁王捉鬼図」も重要文化財で後期にこの三大名画が揃い踏みします。圧巻になることは間違いないでしょう。

狩野芳崖「仁王捉鬼図」後期展示 明治19(1886)年 東京国立近代美術館蔵

泉屋博古館分館では下記「伏龍羅漢図」(前期展示のみ)、「壽老人」などの代表作をはじめとした芳崖作品を数多く蒐集していて、狩野芳崖を存分に味わえる展示となっています。

狩野芳崖「伏龍羅漢図」前期展示 明治18(1885)年 福井県立美術館蔵

狩野芳崖「壽老人」通期展示 明治19(1877~1886)年代 泉屋博古館分館蔵

狩野芳崖の高弟四天王は芳崖の晩年に師事し、芳崖の絶筆《悲母観音》の制作を間近で目撃しています。その後入学した東京美術大学では「芳崖四天王」と称され、一目置かれる存在になりました。

岡倉秋水「不動明王」通期展示 制作年不詳 個人蔵

高屋肖哲「千児観音図 下絵」 通期展示 大正14(1925)年 金沢美術工芸大学蔵

本多天城「山水」通期展示 明治35(1902)年 川越市立美術館蔵

岡不崩「群蝶図」通期展示 大正10(1921)年 個人蔵

3章の朦朧体四天王における朦朧体とは、明治期の日本で試行された日本画の画風で、空気や光線などを表現するために、輪郭線を用いずにぼかしを伴う色面描写を用いるものとあります。岡倉覚三(天心)と共に日本画の革新に挑んだ横山大観(前期展示のみ)、下村観山、菱田春草、西郷孤月らの作品が一堂に会しています。

橋本雅邦「月夜山水」後期展示 明治22(1889)年 東京藝術大学蔵

 

泉屋博古館分館ホームページ

 

 

開始日2018/09/15
終了日2018/10/28
エリア東京都
時間開館時間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
休日休館日 月曜日(10/8は開館、10/9は休館)
その他備考入館料 一般800円、大高生600円、中学生以下無料
開催場所泉屋博古館分館
アクセス〒106-0032
港区六本木1-5-1
☎03-5777-8600(ハローダイヤル)