【太湯雅晴】同行三人|Eyes of three pilgrims

展覧会イメージ
2015年に実施した四国遍路の際に制作した成果展を実施します。私たちは四国遍路を通じて、それぞれのテーマの元に作品制作を行いました。2人は時にお互いの制作プロセスに干渉します。それは良くも悪くも作品の仕上がりに影響を与えますが、そのことが作品表現としての豊かさを獲得することにつながるのではないでしょうか。
ベルリンを拠点に絵画制作をメインに行う星、日本を拠点に社会制度の可視化を試みる太湯。アプローチの異なる二人が遍路を通じて問うているものはなんでしょうか。本展を通じ、彼らの歩いた道のりを追体験し、その問いの一端に触れて頂ければと思います。
また本展では星が一時帰国し、展示会場にて奉納用油彩画の公開制作を行っております。9月10日(日)まで朝の8時から夕方5時まで毎日絵を描いておりますので、同展と併せてご覧ください。
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このプロジェクトは画家の星智と美術作家の太湯雅晴が2015年に実施したものである。遍路をベースにして、星が全ての道程を歩いて巡り尚且つ八十八寺を絵に描き、太湯はそれに同行して星の様子を記録しドキュメント映像を作るという、ひとつの大きな括りの裡に各々がプロジェクトを持つと言う二重構造になっている。
通常、四国の霊場は一人で巡るのがよいとされており、孤独な遍路者の傍には常に空海が寄添っているという意味の「同行二人(どうぎょうににん)」と言うことばがあるが、本プロジェクトはそれに掛けて「同行三人」というタイトルを付けた。追々分かったことだが、三人という単語について星と太湯では解釈が違った。
星は、遍路を行なっているのは自身なのだから、星と空海で同行二人であり、太湯はその様を客観的に見る存在と捉えた。
一方の太湯は視線が「絵を描く画家(星)の視線/画家に同行する撮影者(太湯)の視線/遍路者に寄添う空海の視線」の三重構造になっていると考えた。
「同行二人」の本来の意味とは明らかに異なる概念を持込んだ我々二人組は、遍路という古い歴史に支えられたシステムにとって明らかな異物であった為、道中で起こるリアクションは絵を描く星にも映像を撮影する太湯にも影響した。我々の活動に対して否定的な見解を持つ寺院関係の方もいたが、逆にそのような考えがあってもよいと仰って頂いた方にも出会った。これらの経験はプロジェクトを計画した時点では想像していなかったことであり、実際に遍路を行ったからこそ分かったことである。

言うまでもないが太湯の映像作品は四国遍路を紹介するものではない。おそらく人生がそうである様に、遍路中にはその時々の巡り合わせによって様々な人と出来事にめぐり会う。太湯の映像作品は、我々が偶々そこに居合わせたからこそ経験したエピソードの一部を、さらに編集作業によって鑑賞しやすくしたものに過ぎない。

(太湯雅晴)

開始日2017/09/01
終了日2017/09/17
エリア東京都
時間15:00 - 23:00
休日無休
その他備考入場無料
開催場所ARTnSHELTER
アクセス〒140-0011 東京都品川区東大井1-19-10
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