ボストン美術館の至宝展-東西の名品、珠玉のコレクション Great Collectors: Masterpieces from the Museum of Fine Arts, Boston

5.涅槃図《修理後》s

英一蝶《涅槃図》江戸時代、1713年(正徳3年)286.8㎝ x 168.5㎝ 
一幅、紙本着色 Fenollosa-Weld Collection, 11.4221

いったいボストン美術館はどれだけの芸術品を収蔵しているのだろうか?最近もボストン美術展があったような気がするが、また展覧会がやってきた。今回もツタンカーメンからウォーホルまで、ボストン美術館が誇る古今東西の至宝80点が集結し、東京都美術館で展覧されている。どれも名品ばかりの珠玉のコレクション!

今回の展覧会では先にあげた至宝80点の集結という見所の他に、ファン・ゴッホの傑作ルーラン夫妻の自画像が2点そろって日本初展示、冒頭の英一蝶の巨大涅槃図が約170年ぶりの解体修理を経て初の里帰り、そして世界屈指のコレクションに隠れたコレクター達の物語をたどる企画になっている。

ボストン美術館は世界屈指の規模と知名度を誇る著名な美術館であるが、多くの美術館と違い美術品の収集には公的な資金援助を一切受けていないことは驚きである。これは寄贈者と収集家、つまりはボストンとニューイングランド地方の市民による比類のない慈善活動の賜物なのである。この展覧でどのように収集活動がなされたかが紹介されていて興味深い。

作品は1章から7章に別れて展示されている。代表的な作品を上げると、

1章 古代エジプト美術

《ツタンカーメン王頭部》エジプト、新王国時代、第18王朝、ツタンカーメン王治世時、
紀元前1336-1327年 高さ30.5cm x 幅26.7cm x 奥行き22.2cm 砂岩
Museum purchase with funds donated by Miss Mary S. Ames, 11.1533

美男です!

2章 中国美術

陣容《九龍図巻》(部分)南宋、1244年(淳祐4年)46.2cm x 958.4cm 一巻、
紙本墨画淡彩 Francis Gardner Curtis Fund, 17.1697

迫力です!

3章 日本美術

喜多川歌麿 《三味線を弾く美人図》江戸時代、1804-06年(文化1-3年)頃 
41.5cm x 83cm 一幅、絹本着色 Fenollosa-Weld Collection, 11.4642

なんとも美人です!

曾我蕭白《風仙図屏風》江戸時代、1764年(宝暦14年/明和元年)頃 155.8cm x 364 cm 
六曲一隻、紙本墨画 Fenollosa-Weld Collection, 11.4510

なんとも大胆です!

4章 フランス絵画

ポール・セザンヌ《卓上の果物と水差し》1890-94年頃 32.4cm x 40.6cm 
油彩、カンヴァス Bequest of John T. Spaulding, 48.524

なんともセザンヌ的!

5章 アメリカ絵画

ジョン・シンガー・サージェント《ロベール・ド・セヴリュー》1879年 84.4cm x 47.9cm 
油彩、カンヴァス The Hayden Collection – Charles Henry Hayden Fund, 22.372

なんともルネサンス的アメリケーヌ!

6章 版画・写真

エドワード・ホッパーの《機関車》は版画である。ホッパーの作品は油彩画しか知らなかったので、版画家でもあったことに驚いた。ボストン美術館では1887年に創設された版画・素描・写真のコレクションは15世紀から現代まで20万点近くの版画・素描作品、1万5千点以上の写真作品を有している。

7章 現代美術

ここの目玉はやはりアンディ・ウォーホルの《ジャッキー》であろう。スープの缶詰や著名人の写真を素材にした作品を60年代に発表以来、ポップ・アートを牽引してきたウォーホルは、ケネディ大統領の暗殺事件後に広く配信された大統領夫人ジャクリーンの写真をもとに複数の肖像画を細作し、それらを組み合わせて作品にしている。

最後に一番注目の作品がこれです。

フィンセント・ファン・ゴッホ《郵便配達人ジョゼフ・ルーラン》1888年
81.3cm x 65.4cm 油彩、カンヴァス Gift of Robert Treat Paine 2nd, 35.1982

フィンセント・ファン・ゴッホ《子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人》
1889年 92.7cm x 72.7cm 油彩、カンヴァス Bequest of John T. Spaulding, 48.548

神戸と名古屋に巡回します。

神戸:2017年10月28日〜2018年2月4日、神戸市立博物館
名古屋:2018年2月18日〜7月1日、名古屋ボストン美術館

展覧会公式サイト

The collection of the Museum of Fine Arts, Boston, one of the world’s foremost in quality and scale, was built by Boston citizens, private collectors, and companies without financial support from the federal or state government. This exhibition will cast light on the collectors who built up the museum’s holdings and feature a selection of 80 works from the MFA’s collection. Highlights will include ancient Egyptian art presented with background on archeological excavations, Japanese and Chinese art gems by Utamaro and Soga Shohaku, French paintings by Monet and Van Gogh—artists long beloved to Bostonians—and contemporary art masterpieces.

Special Website in English

エドガー・ドガ《腕を組んだバレエの踊り子》1872年頃 61.3cm x 50.5cm  
油彩、カンヴァス Bequest of John T. Spaulding, 48.534

*** All Photographs © 2017 Museum of Fine Arts, Boston ***

開始日2017/07/20
終了日2017/10/09
エリア東京都
時間開室時間 9:30~17:30(金曜日は20:00まで。ただし、7月21日、28日、8月4日、8月11日、18日、25日は21:00まで)入室は閉室の30分前まで
休日月曜日、9月19日(火)。ただし、8月14日(月)、9月18日(月・祝)、10月9日(月・祝)は開室
その他備考一般 1600円、大学生/専門学校生 1300円、高校生800円、65歳以上 1000円
中学生以下は無料、身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)は無料。いずれも証明できるものをご持参ください
8月16日(水)、9月20日(水)はシルバーデーにより65歳以上の方は無料。そのため混雑が予想されます。
開催場所東京都美術館 企画展示室
アクセス〒110‐0007台東区上野公園8-36
☎03‐5777‐8600(ハローダイヤル)
JR上野駅「公園口」より徒歩7分
東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅「7番出口」より徒歩10分
京成線京成上野駅より徒歩10分
http://www.tobikan.jp/guide/index.html