大エルミタージュ美術館展 オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち Old Masters from the State Hermitage Museum

17s

ジャン=オノレ・フラゴナールとマルグリット・ジェラール 《盗まれた接吻》
1780年代末 ©The State Hermitage Museum, St Petersburg, 2017-18

言わずと知れた美の殿堂、エルミタージュ美術館。日本でも何度かエルミタージュ美術館展が開催されてきました。しかし一度の展覧会に出品されるのは百点前後。エルミタージュ美術館の所蔵品はおよそ310万点、そのうち絵画作品は1万7千点におよびますから、「見た」と言っても氷山の一角にすぎないでしょう。

フランス・スネイデルス《鳥のコンサート》1630年代-1640年代
©The State Hermitage Museum, St Petersburg, 2017-18

日本の国立美術館の所蔵品は全てを足し合わせても数万点です。まずその膨大さに圧倒されます。それは、エルミタージュ美術館の国家の威信をかけた収集の歴史、と言っていいでしょう。1764年にエカテリーナ2世(在位1762-1796)が取得し美術館の基礎となったコレクションから、歴代皇帝が収集した美術品、モネ、ルノワール、マティス、ピカソなど、ロシアの実業家、シチューキンとモロゾフが集めたフランス近代絵画のコレクションまで、強大な財力と絵画への深い理解よる、250年にわたる収集の歳月がつくりあげているのです。

フランス・ハルス《手袋を持つ男の肖像》1640年頃
©The State Hermitage Museum, St Petersburg, 2017-18

また、数だけでなく、エルミタージュが特に充実しているのが、オールドマスターによる作品群です。16世紀ルネサンス時代のティツィアーノ、クラーナハなどから17世紀バロックのレンブラント、ルーベンス、ヴァン・ダイクなどを経て、18世紀ロココのヴァトー、ブーシェなど、サンクトペテルブルクの街を建設したピョートル1世(大帝、在位1682-1725)とその後のエカテリーナ2世の時代にヨーロッパ絵画の流派をほぼ網羅するコレクションが形成されました。

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ《羽飾りのある帽子をかぶった若い女性の肖像》
1538年 ©The State Hermitage Museum, St Petersburg, 2017-18

ルネサンス美術がイタリアの「圧勝」だったのに対し、17世紀は各国それぞれに巨匠が排出し、いわば国民絵画、国民様式というべきものが樹立された時代でもあります。イタリアのカラヴァッジョ、オランダのレンブラント、フランドルのルーベンス、スペインのベラスケス、フランスのプッサンなど、いわば巨匠たちの群雄割拠の時代でした。この時代はまた、宗教画、神話画、歴史画等に対して、ルネサンス時代には「マイナー」と見られていた肖像画、風景画、静物画、風俗画などの誰にでも理解できる世俗的なジャンルが新たな活況を呈し始めた時代でもあります。

ピーテル・デ・ホーホ《女主人とバケツを持つ女中》1661-1663年頃
©The State Hermitage Museum, St Petersburg, 2017-18

出展の油彩85点すべてが、これらオールドマスターによる作品です。会場は、地域別に、イタリア、オランダ、フランドル、スペイン、フランス、それに当時はまだ美術後進国だったドイツとイギリスの6章構成となっていて、絵画における時代の大きな変遷とともに、それぞれの地域のお国柄も見えて来ます。

ピーテル・ブリューゲル(2世)(?)《スケートをする人たちと鳥罠のある冬景色》
1615-1620年頃 ©The State Hermitage Museum, St Petersburg, 2017-18

出展作品は常設展示作品だそうです。つまりエルミタージュ美術館を代表する作品群です。巨匠中の巨匠に加え、日本での知名度はそれほどではないものの正統と呼ぶにふさわしい作品もこの機会に押さえ、ヨーロッパ絵画の王道をご堪能ください。

フランシスコ・デ・スルバラン《聖母マリアの少女時代》1660年頃
©The State Hermitage Museum, St Petersburg, 2017-18

名古屋と神戸に巡回します。
名古屋展 愛知県美術館  2017年7月1日(土)-9月18日(月・祝)
神戸展  兵庫県立美術館 2017年10月3日(火)-2018年1月14日(日)

展覧会公式サイト http://hermitage2017.jp/

同じ六本木ヒルズ森タワー53階の森美術館では、6月11日まで、「N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅」を開催中です。

アントワーヌ・ヴァトー《困った申し出》1715‐1716年
©The State Hermitage Museum, St Petersburg, 2017-18

This exhibition will focus on 16th to 18th Century European paintings from the wide collection of the State Hermitage Museum. Titian, Cranach, Rubens, Rembrandt, Fragonard…These artists, so-called Old Masters, were the favorites of Catherine the Great and are among the most appreciated collections of the Museum.

Exhibition Website in English

ウィギリウス・エリクセン
《戴冠式のローブを着たエカテリーナ2世の肖像》1760年代
©The State Hermitage Museum, St Petersburg, 2017-18

開始日2017/03/18
終了日2017/06/18
エリア東京都
時間午前10時-午後8時(火曜日は午後5時まで、5/2、6/6は午後8時まで)
入館は閉館の30分前まで
休日5月15日(月)
その他備考一般 ¥1,600、大学生 ¥1,300、 中高生 ¥800
*小学生以下は入館無料
*団体料金は15名以上でそれぞれ200円引き。添乗員は1名まで無料
*障がい者手帳をお持ちの方と介助者(1名まで)は、当日料金の半額
開催場所森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ 森タワー52階)
アクセス〒106-6150 東京都港区六本木6-10-1
お問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)
東京メトロ 日比谷線「六本木駅」1C出口 徒歩0分(コンコースにて直結)
都営地下鉄 大江戸線「六本木駅」3出口 徒歩4分
都営地下鉄 大江戸線「麻布十番駅」7出口 徒歩5分
東京メトロ 南北線「麻布十番駅」4出口 徒歩8分
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