THE PLAY since 1967 まだ見ぬ流れの彼方へ

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プレイ《La Seine 現代美術の流れ》記録写真 2012年6月5日 セーヌ川(パリ、フランス)
撮影 南隆雄 © THE PLAY

国立国際美術館では、1967年より関西を拠点に活動するプレイの個展「THE PLAY since 1967 まだ見ぬ流れの彼方へ」を開催致します。プレイとは、「行為」に取り組み続ける唯一無二の美術家集団です。かたちに残る何かを「作る」のではなく「体験する」この集団は、メンバーで集まって企画を練り、準備し、実行し、報告することを実に50年近く続けてきました。プレイにとって美術館での初個展となる本展は、印刷物・記録写真・記録映像・音声記録・原寸大資料などにより、その活動の全貌を展覧する試みです。

プレイ《VOYAGE: Happening In An Egg》記録写真 1968年8月1日
和歌山県串本町南方海上 撮影 石井信夫 © THE PLAY

プレイ(THE PLAY)は関西を中心に1967年から活動しています。現在中心となるのは5名(池水慶一、小林愼一、鈴木芳伸、二井清治、三喜徹雄)ですが、メンバーは流動的で、何らかのかたちでこれまでプレイに参加した人の数は100名を超えています。プレイが活動を始めたのは、読売アンデパンダン展終了後に日本各地でさまざまな前衛芸術が花開き、路上でのゲリラ的なパフォーマンスが全盛期となった1960年代後半でした。1970年代頃までは「ハプニング」、以後は「行為」「パフォーマンス」「プロジェクト」などと呼ばれるプレイの活動は、その大部分が野外で行われています。発泡スチロール製のイカダで一日かけて川を下る、京都から大阪へ羊を連れて旅をする、山頂に丸太材で一辺約20mの三角塔を建て雷が落ちるのを待つなど、主に都市近郊の自然のなかで行われるその活動は、美術館や画廊を主な発表の場とする芸術の範疇を軽やかに越えていくものでした。また美術館での展覧会においても、展示室の大きな窓をはずして室内に設置するなど、閉じた空間に驚くべき解放感をもたらしてきました。このように、美術の制度から常に一歩外に出ようとするプレイの活動は、牧歌的ながらも批評性に富み、制度批判やオフ・ミュージアムの動向に関連して大いに注目を浴びてきました。

しかし、芸術という枠組みを意識しつつも、プレイの射程は初期の段階からそれを大きく越えようとしていたことを忘れてはなりません。プレイは、自然のなかで人間が行う普遍的な営みについて常に考えを巡らせてきました。彼らにとって海や山や川、風や雷は、単なる環境や現象ではなく、過去や未来へと開かれた永い時間を示唆するものです。彼らの暮らしからそう遠くないこうした自然の中での「行為」を計画し、そこに身体ごと飛び込んで非日常を体験すること、そしてその体験をまた日常に持ち帰ることの繰り返しにこそ、プレイの活動の本質を見てとることができます。49年という長きに亘りこの往還運動を続けてきたプレイの活動には、否定しようのない強度があります。雷が落ちるのを10年間待ち続け、40年以上経ってからイカダで川下りの「続き」を実行するという粘り強い時間感覚。遠回りでも自分たちの手で着実に計画を実行していくような、身体を使った経験への揺るぎない信頼。より新鮮な情報が価値をもち、めまぐるしく変わる時流に応じた柔軟性が評価される現代において、プレイの活動はかつてと別の批評性も帯びているのです。

プレイ《SHEEP:羊飼い》記録写真 1970年8月23日 京都市 撮影者不明 © THE PLAY

<メンバープロフィール>
池水慶一(いけみず・けいいち)
1937年大阪市生まれ。大阪学芸大学(現・大阪教育大学)図工科卒業。大阪市内で中学の美術教諭を務める傍ら、1960年代より京都アンデパンダン展に出品するなど関西を中心に活動。1967年の《第1回PLAY展》よりプレイの全ての活動に携わり、個人としても作品を発表し続けている。近年の個展に「池水慶一『毛深き人たち』―東山動物園のゴリラたち」(2011年、名古屋市美術館)「今年の夏、私は象になった。」(2015年、アートエリアB1/大阪市)。1996年から2002年まで京都教育大学西洋画教室教授。兵庫県尼崎市在住。

小林愼一(こばやし・しんいち)
1954年長崎市生まれ。大阪府内で育つ。10代の頃に美術雑誌を通じてプレイの活動を知る。1981年関西大学Ⅱ部社会学部社会学科卒業後、兵庫県西宮市にて和紙工房に就職。タウン誌に掲載されたプレイの活動案内をきっかけに1982年の《MAP1/1》より参加。1983年に和紙工房を退職、翌年鹿児島県熊毛郡屋久島町に独自の紙作りを目指して移住。地域住民の協力を得て家屋を自力で建造、漉場工房と命名。移住後もプレイの活動に参加し続ける。2006年に「屋久島和紙」研究会を立ち上げ紙漉きワークショップを開始。2011年より展覧会「8がつ展」を主催。屋久島町在住。

鈴木芳伸(すずき・よしのぶ)
1948年布施市(現・東大阪市)生まれ。大阪府立布施高校卒業後、大阪市内の専門学校にてデザインを学ぶ。在学中に三喜徹雄の後輩や、池水の教え子で共にプレイのメンバーとなる水野達雄の知己を得、1969年の《HOSPITAL》よりプレイに参加。1979年から1980年にかけて渡仏。1980年の《MADO 或いは返信=埒外のものを愛せよ》《雷/4》、1999年の《口永良部 口永良部のまるいくぼ地をみにいく》を除き、全ての活動に参加する。デザイン工房にて造形制作やデザインの仕事に携わった。大阪市在住。

二井清治(にい・せいじ)
1946年滋賀県生まれ。1974年に坂倉建築研究所に入所し西澤文隆に師事。研究所近くの信濃橋画廊(大阪市)でプレイの案内を見たことをきっかけに、1976年の《CANOE》よりプレイに参加。1987年に二井清治建築研究所を設立。住宅や福祉・医療施設の建築を数多く手がける。大阪府豊中市在住。

三喜徹雄(みき・てつお)
1944 年大阪市生まれ。大阪府立東住吉高校卒業。「現代美術の祭典」(堺アンデパンダン展)(1966年、堺市)に出品し池水慶一と出会い、1967年の《第一回PLAY展》では岩倉正仁の制作を補助。高校卒業後は国内を放浪、部族「雷赤鴉族」に参加した後1968年に大阪に戻り、同年の《Reaction in Summer》以後プレイの活動に携わる。1969年頃までは京都を中心に街頭でのハプニングも行った。1972年から2005年まで京都市内にてデザイン工房を運営し、造形制作やデザインの仕事を手掛ける。その後再び放浪生活を始め、猫をモチーフにしたブリキの彫刻や流木による巨大な作品を制作。2014年より大阪市在住。

プレイ《IE: THE PLAY HAVE A HOUSE》記録写真 1972年8月5日
京都府相楽郡笠置町 撮影 大塚裕三 © THE PLAY

<関連イヴェント>
詳細、最新情報につきましては美術館ホームページをご覧ください。

アーティスト・トーク
10月23日(日)14:00 ‒ (終了しました)
会場:国立国際美術館 地下2階展示室 参加無料(要観覧券)

プレイ《雷7》記録写真 1983年7月16日~9月11日 京都府相楽郡和束町鷲峰山山頂下
撮影者不明 © THE PLAY

シンポジウム「芸術の(再)歴史化:作品と資料体のあいだで」
10月29日(土)13:00 ‒ (終了しました)
会場:国立国際美術館 地下1階講堂 参加無料
登壇者:上崎千(芸術学/アーカイヴ理論)、田中龍也(群馬県立近代美術館)、富井玲子(美術史家・「ポンジャ現懇」主宰)、平井章一(京都国立近代美術館)、橋本梓(国立国際美術館)

プレイ《雷8》記録写真 1985年6月9日~9月9日 京都府相楽郡和束町鷲峰山山頂
撮影者不明 © THE PLAY

ギャラリー・トーク
11月12日(土)、2017年1月13日(金)19:00 ‒(約30分) (終了しました)
12月17日(土)、2017年1月14日(土)14:00 ‒(約1時間)
会場:国立国際美術館 地下2階展示室 参加無料(要観覧券)

12月17日(土)、2017年1月14日(土)14:00 ‒は当日、13:30からワイヤレス受信機を貸し出します(先着90名)
11月12日(土)、2017年1月13日(金)19:00 ‒はワイヤレス受信機の貸し出しはありません。

プレイ《MADO 或いは返信=埒外のものを愛せよ》設営風景写真 1980年
兵庫県立近代美術館 撮影 池水慶一 © THE PLAY

国立国際美術館ホームページより)

プレイ《現代美術の流れ》記録写真 1969年7月20日 淀川 撮影 樋口茂 © THE PLAY

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開始日2016/10/22
終了日2017/01/15
エリア大阪府
時間10:00─17:00 ※金曜日・土曜日は20:00まで(入場は閉館の30分前まで)
休日月曜日(ただし、1月9日(月・祝)は開館し翌日休館)、12月28日(水)―1月4日(水)
その他備考一般430 円(220 円) 大学生130 円(70 円)
※( )内は団体料金/団体は20名以上/高校生以下・18歳未満、65歳以上無料
※心身に障害のある方とその付添者1名無料(証明できるものをご提示願います)
※無料観覧日:2016年11月3日(木・祝)、5日(土)、19日(土)、20日(日)、12月3日(土)、2017年1月7日(土)
※金曜日の19:00~20:00、土曜日の17:00~20:00は無料
開催場所国立国際美術館 B2階
アクセス〒530-0005 大阪府大阪市北区中之島4-2-55 
TEL:06-6447-4680(代)
京阪電車中之島線「渡辺橋駅」(2番出口)から南西へ徒歩約5分
地下鉄四つ橋線「肥後橋駅」(3番出口)から西へ徒歩約10分
JR大阪環状線「福島駅」、東西線「新福島駅」(2番出口)から南へ徒歩約10分
阪神電車「福島駅」(3番出口)から南へ徒歩約10分
専用駐車場はありません。ご来館は電車・バス等をご利用ください
http://www.nmao.go.jp/info/access.html