第8回 恵比寿映像祭 動いている庭 Yebisu International Festival for Art & Alternative Visions 2016 Garden in Movement

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中谷芙二子《潟の太鼓》金沢中央公園1982 [参考図版] Photo © F. Nakaya

恵比寿映像祭は、現代美術や劇映画、実験映画やヴィデオ・アート、ドキュメンタリー、自主制作映画、メディアアートのほか、ダンスや演劇、音楽など、幅広いジャンルを横断的に紹介してきたアートと映像のフェスティヴァルで、今年で第8回目を迎えます。

東京都写真美術館の改修工事による休館に伴い、昨年度と同様、ザ・ガーデンホールやザ・ガーデンルーム、ガーデンプレイスタワー棟38階アートスペースSTUDIO38、日仏会館ほか、今年3月にオープンした恵比寿ガーデンシネマなどの複数会場に、テーマを体現する様々な作品を集め開催いたします。また恵比寿内の文化施設やギャラリーと連動し、地域に根差した地域連携プログラムを展開してまいります。

第8回恵比寿映像祭では、「動いている庭*」というテーマのもと、多様な表現によって、視点を拡張し、また視覚を嗅覚や聴覚に置き換え世界を認識することで、自然(=他者)の存在と視点を浮かび上がらせます。また、現代社会という「庭」における、都市やネット上の空間に自発的に発生する現代の自然ともいうべき事象を見つめ直し、人間(=自己)中心でなく、自然(=他者)とともにつくるオルタナティヴな世界像を、恵比寿に出現した「動いている庭」を散策しながら探求します。

最新情報につきましては第8回 恵比寿映像祭ホームページをご覧ください。

English on leaflet

■展示
ザ・ガーデンホール/STUDIO 38/日仏会館ギャラリー/入場無料

自然の創造力を提示するバイオアートの銅金裕司、虫の足音を爆音で聞かせる佐々木有美+ドリタ、自然の摂理を提示するピョトル・ボサツキ、都市におけるアースワークを展開させる鈴木ヒラク、俯瞰的空撮風景を作品主題におき国際的評価の高いジャナーン・アル=アーニ、ランドアートの代表的存在ロバート・スミッソンやネットアートのパイオニアのJODI、オーバーハウゼン国際短編映画祭で注目を得た新進中国作家ジョウ・タオなどの多彩な才能が展示会場を彩ります。さらに日仏会館には、クワクボリョウタの新作《風景と映像》が登場します。

[出品予定作家] ジル・クレマン(パネル紹介)/ジャナーン・アル=アーニ/ピョトル・ボサツキ/鈴木ヒラク/ウォー・ピクルス・プロジェクト/銅金裕司/クリス・チョン・チャン・フイ/ジョウ・タオ/JODI/佐々木有美+ドリタ/ロバート・スミッソン/ジェーン・クロフォード&ロバート・フィオーリ/ビデオアース東京(伊藤義彦、大谷正広、中島興ほか)/上田麻希/山内朋樹/クワクボリョウタ/藤木淳

ロバート・スミッソン《マンハッタン島を周遊する浮島》2005
Estate of Robert Smithson, Courtesy James Cohan Gallery, New York/
Shanghai and Electronic Arts Intermix (EAI), New York.

上田麻希《嗅覚のための迷路vol.1》2013

鈴木ヒラク《GENGA #001 -#1000 (video)》2009 Photo: Kuniya Oyamada ©Hiraku Suzuki

■上映
恵比寿ガーデンシネマ/前売:500円当日:1,000円/定員93名/自由席/入場整理番号付

ヨーロッパ実験映画の先駆、シャンタル・アケルマン遺作《NoHomeMovie》、ジル・クレマンのドキュメンタリー《動いている庭》プレミア上映!そのほか、現代のユートピアの限界を問うベン・ラッセルの三部作上映及び一夜限りの映像パフォーマンスを開催。短編アニメ「荒れ地の先へ」には2015年カンヌ国際映画祭短編部門でパルムドールを受賞したエリィ・ダーガー《ウェーブ’98》も。ベルリン国際映画祭(2012)で上映されたリー・ブン・イム監督《12人姉妹》やリティ・パン監督《フランスは我等が故国》によりカンボジアの社会的記憶の断片をたどります。また、TBS主催の映像祭DigiCon6ASIAよりアジア各国の作品や、ブラジルの80年代ヴィデオ作品等、多彩なリンクプログラムも紹介します。

[上映プログラム] 追悼シャンタル・アケルマン《No Home Movie》 ジャパンプレミア/ジル・クレマンドキュメンタリー《動いている庭》 ワールドプレミア/《トラブルメイカーズランドアートの話》 アジアプレミア/不在の庭―そして、誰もいなくなったら/荒れ地の先へ―短編アニメーション/花園, 林, 城市:現代中国からのヴィデオアート/ベン・ラッセル「快楽の園」三部作/ベン・ラッセル映像パフォーマンス《われわれが享受している素晴らしいもの》+スペシャル上映/内戦を生き延びたカンボジア映画《12人姉妹》/ふたつの文化―リティ・パン《フランスは我等が故国》/80年代Videobrasil傑作選/躍動するアジア―DigiCon6 ASIA

澤崎賢一《動いている庭》2016 Photo: Kenichi Sawazaki

ベン・ラッセル《われわれが享受している素晴らしいもの》2015

■オフサイト展示
恵比寿ガーデンプレイス広場/入場無料

中谷芙二子《霧の庭“ルイジアナのために”》
1970年の大阪万博でペプシ館パビリオンを人工霧で覆ったプロジェクト以来、科学者やエンジニアと協働し「霧の作品」を発表してきた中谷芙二子。1984年のルイジアナ国際河川博覧会の「水の彫刻」コンペに入選しながら実現しなかった6台の大型ダンプカーによる“Louisiana Dump”の恵比寿ヴァージョンを第8回恵比寿映像祭にて披露します。切り取られた自然の具体的な一部として、環境条件を鋳型に、風がきままに掘っていく「霧の彫刻」が、昼と夜の光によって変幻していく様子をお楽しみ下さい。

■ライヴ・イヴェント
ザ・ガ-デンルーム 前売:1,500円当日:2,000円/定員150名/自由席/入場整理番号付

動いている庭―ライヴ編
平成28年2月19日(金)開場17:30/開演18:00[終演20:00予定]
新しい即興音楽をうみだすSjQ++、ポストヒップホップ世代の要注目シンガーソングライター入江陽とアーティスト銅金裕司による奇跡のコラボレーションのほか、 プログラミング表現の可能性を拡張していく古舘健、The SINE WAVE ORCHESTRAによるサイン波を使った参加型パフォーマンスが実現します。

動いている庭―パフォーマンス編
《猿婿-The face of strangers-Hybrid version》 平井優子+山内朋樹+古舘健
平成28年2月20日(土)開場15:30/開演16:00[終演18:00予定]
庭を再現した舞台のもと、ダンサー平井優子を中心に、研究者・庭師であり、ジル・クレマン『動いている庭』の翻訳者でもある山内朋樹、アーティスト/プログラマー古舘健が協働し、伝承民話「猿婿」を描き出すパフォーマンスが繰り広げられます。協力:原瑠璃彦sonihouse

平井優子《猿婿-The face of strangers》2014[参考図版]Photo: Akiko Nogami

■シンポジウム
日仏会館ホール 前売:350円当日:600円/定員150名/自由席/入場整理番号付
日仏会館にて3日間にわたり、国内外より監督、アーティスト、批評家、研究者が集い、庭園・公共広場からアヴァン・ガーデニング運動やランドアートまで幅広く議論するシンポジウムを開催します。

[日仏会館共催企画]ジル・クレマン「動いている庭」をめぐって―庭と公共性
平成28年2月12日(金)17:30-19:30
乾久美子(建築家)/山内朋樹(庭師、庭園史研究者)/松井茂(情報科学芸術大学院大学准教授)/池村俊郎(日仏会館文化事業委員、帝京大学経済学部教授)/田坂博子(恵比寿映像祭キュレーター)

「小さな風景からの学び」から

ランドアートの話
平成28年2月13日(土)17:30-19:30
平野千枝子(山梨大学准教授)/上崎千(慶應義塾大学アート・センター所員)/岡村恵子(恵比寿映像祭キュレーター)

Robert Smithson’s Spiral Jetty, 1970. From Troublemakers
© Gianfranco Gorgoni. Courtesy Getty Research Institute, Los Angeles

庭=運動(アヴァン・ガーデニング)以後
平成28年2月14日(日)17:30-19:30
高祖岩三郎(批評家・翻訳家)/アンテク・ワルチャック(アーティスト)/ いちむらみさこ(アーティスト)/田坂博子(恵比寿映像祭キュレーター)

金坂健二《(屋上で水をやるジャック・スミス)》1961-1979

■ラウンジトーク
ザ・ガーデンホール3階ラウンジ〈無料〉* 印=日英/日中逐次通訳
会期中は、メイン会場のザ・ガーデンホールにて、出展作家自ら作品の概念や背景から近年の活動まで、カジュアルなスタイルでトークセッションを連日開催します。
・クリス・チョン・チャン・フイ(展示出品作家)Chris CHONG Chan Fui (artist) *
・銅金裕司、佐々木有美+ドリタ(展示出品作家)DOGANE Yuji, SASAKI Yumi + Dorita(artists)
・ジョウ・タオ(展示・上映出品作家)ZHOU Tao (artist) *
・ジャナーン・アル=アーニ(展示出品作家)JananneAL-ANI (artist) *
・ピョトル・ボサツキ(展示出品作家)Piotr BOSACKI (artist) *
・中島興(ビデオアース東京)(展示出品作家)NAKAJIMA Kofrom Video Earth Tokyo (artist)
・クワクボリョウタ(展示出品作家)KUWAKUBO Ryota(artist)
・鈴木ヒラク(展示出品作家)SUZUKI Hiraku
・中ザワヒデキ[地域連携プログラムNADiff a/p/a/r/t]NAKAZAWA Hideki (artist)

■ガイドツアー
参加無料/定員15名(先着順)/要整理券(詳しくは、ホームページチラシ等をご参照ください)

*動いている庭 Garden in Movement

災害や開発などにより、人間をとりまく自然環境が刻々と変化している現在、人と自然との新しい関係性をいかに見いだすかが問われています。

こうした人と自然の関係を古来より結び続けてきた技術に庭があります。庭とは、一定の枠組みのなかに植物などを配した、人間の想像力が生み出す空間芸術であると同時に、自然の創出力によってつくりだされるものです。フランスの思想家・庭師であるジル・クレマンは、荒れ地における植物のふるまいをモデルケースに、「動いている庭」に人と自然のあり方を見出しました。そこでは、人間のみが中心なのではなく、むしろ自然がつくりあげていく世界像が描かれています。

第8回恵比寿映像祭では、この「動いている庭」というコンセプトを出発点とし、現代社会を、日々変容する庭ととらえ直します。さまざまな映像作品やメディア表現を通じ、文字どおりの自然のみならず、人間がうみだしたテクノロジーやめまぐるしく変化する都市環境、不可視のネットワーク社会などといった、現代社会における自然というべき事象が、今日的なヴィジョンとして立ち現れてくるでしょう。人間中心ではなく、むしろ自然とともにつくりあげていく世界像とは?―「動いている庭」という庭の新しい解釈を手掛かりに、人間をとりまく自然に目を向けながら、現代のイメージ世界を旅してゆきます。

〈荒れ地とは、人間の力が自然の前に屈したことを示すものだった。
けれども違う見かたをしてみればどうだろう?〉1

―ジル・クレマン2

1 ジル・クレマン『動いている庭:谷の庭から惑星という庭へ』山内朋樹訳、みすず書房、2015年
2 1943年フランス、クルーズ生まれ。庭師、修景家、思想家。植物にとどまらず生物全般についての造詣も深い。今回の恵比寿映像祭テーマ「動いている庭」は、同名タイトルの著書(Gilles Clément, Le Jardin en mouvement, Paris, Pandora, 1991.)より引用されている。

チラシ

最新情報につきましては第8回 恵比寿映像祭ホームページをご覧ください。

(恵比寿映像祭ホームページより)

開始日2016/02/11
終了日2016/02/20
エリア東京都
時間10:00~20:00
*ただし最終日平成28(2016)年2月20日(土)のみ18:00まで
休日会期中無休
その他備考入場無料
定員制の上映プログラム、イヴェント等については一部有料。詳しくはホームページをご覧ください。http://www.yebizo.com/#contents
開催場所ザ・ガーデンホール、ザ・ガーデンルーム、恵比寿ガーデンシネマ、日仏会館、STUDIO38、 恵比寿ガーデンプレイスセンター広場 ほか。詳しくはホームページでご確認ください。http://www.yebizo.com/#contents
アクセスメイン会場の恵比寿ガーデンプレイスは、
東京都目黒区三田1-13-2
Yebisu Garden Place, 1-13-2 Mita, Meguro-ku, Tokyo
JR恵比寿駅東口より徒歩約7分、 東京メトロ日比谷線恵比寿駅より徒歩約10分(動く歩道使用)
http://www.yebizo.com/#contents
お問い合わせは、東京都写真美術館[リニューアル準備室]
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町2-12
TEL:0570-021170
[10:00~18:00、会期以外の土日祝日を除く/会期中は開催時間通り]