うらめしや〜、冥途のみやげ展 全生庵・三遊亭圓朝 幽霊画コレクションを中心に    Urameshiya… Art of the Ghost – Featuring Zenshôan’s Sanyûtei Enchô Collection of Ghost Paintings

⑦上村松園《焔》s

上村松園《焔》大正7年(1918)絹本着色 東京国立博物館 Image : TNM Image Archives
(展示期間、9月1日~9月13日)

この夏、史上「最恐」の美しさと出会う

東京・谷中の全生庵には怪談を得意とした明治の噺家三遊亭圓朝(天保10<1839>-明治33<1900>年)ゆかりの幽霊画50幅が所蔵されています。本展は、この圓朝コレクションを中心として、日本美術史における「うらみ」の表現をたどります。

幽霊には、妖怪と違って、もともと人間でありながら成仏できずに現世に現れるという特徴があります。この展覧会では幽霊画に見られる「怨念」や「心残り」といった人間の底知れぬ感情に注目し、さらに錦絵や近代日本画、能面などに「うらみ」の表現を探っていきます。

円山応挙、長沢蘆雪、曾我蕭白、浮世絵の歌川国芳、葛飾北斎、近代の河鍋暁斎、月岡芳年、上村松園など、美術史に名をはせた画家たちによる「うらみ」の競演、まさにそれは「冥途の土産」となるでしょう。

なお、本展は、当初平成23(2011)年夏に開催を予定しておりましたが、同年3月に発生した東日本大震災の諸影響を鑑み、開催直前にして延期を決定したものです。今回、4年の歳月を経て、思いを新たにしての開催となります。

河鍋暁斎 《幽霊図》江戸末~明治3年(1860年代)絹本着色
イズラエル・ゴールドマン・コレクション(ロンドン) (通期展示)

第一章 圓朝と怪談

幕末から明治にかけての落語界の大看板であるとともに、「怪談牡丹燈籠」「真景累ヶ淵」などの原作者としても広く知られる三遊亭圓朝は、とりわけ怪談噺を得意としました。ここでは、菩提寺である全生庵に伝わる遺品の数々や、『圓朝全集』、自筆資料、浮世絵版画、そして鏑木清方《三遊亭円朝像》(重要文化財)などにより圓朝の事跡を紹介します。

★ 三遊亭圓朝(1839-1900)とは?
本名出淵(いずぶち)次郎吉。幕末~明治期に活躍した噺家。江戸湯島に生まれ,8歳で2代三遊亭圓生に入門。一方、12歳で歌川国芳に入門して浮世絵師を志す。16歳で圓朝を名乗り、場末の席で真打をつとめるようになる。道具入りの芝居噺で人気を得て、都心の席でも真を打つ機会に恵まれ、20歳から怪談を自作自演するようになる。代表作に「怪談牡丹燈籠」「塩原多助一代記」「怪談乳房榎」「真景累ケ淵」などがある。

鰭崎英朋《蚊帳の前の幽霊》明治39年(1906)  絹本着色 全生庵(通期展示)

第二章 圓朝コレクション

怪談噺で名人と称せられた圓朝は、幽霊画のコレクターでもありました。生前、百物語にちなんで約100幅の幽霊画を蒐集、所蔵していたと伝えられており、今日、ゆかりの50点が菩提寺の全生庵にのこされています。伝円山応挙、柴田是真、河鍋暁斎、伊藤晴雨、鰭崎英朋らによる幽霊画の作品の数々に、怪談噺の背景を垣間見てください。

伊藤晴雨《怪談乳房榎図》明治~昭和時代(20世紀)絹本着色 全生庵 (後期展示)

第三章 錦絵による「うらみ」の系譜

この章では、江戸から明治の錦絵に表された「うらみ」の系譜をたどります。歌舞伎では「東海道四谷怪談」(1825年初演)などをはじめとして多くの怪談物があり、それらが芝居絵として描かれました。あるいは、歴史や物語のなかから、怨みを持って死んでいった人間たちが亡霊や生き霊あるいは鬼となって姿を現す場面が数々描かれてきました。

浮世絵版画特有の手法による「うらみ」の表現をとくと御覧ください。

歌川国芳《民谷伊右衛門 市川海老蔵・お岩亡霊 尾上菊五郎》天保7年(1836)
大判錦絵(後期展示)

第四章 「うらみ」が美に変わるとき

長い黒髪、白装束、足下が描かれない女性の幽霊は円山応挙をもって嚆矢とされています。その後、多くの絵師たちによって、さまざまな幽霊の姿が描かれてきました。

本展終章では、日本絵画史から「怒り」「嫉妬」「怨念」といった負の感情表現を描いた選りすぐりの名作を集めました。近代になると、幽霊画は美人画と見まごうばかりに洗練された表現へと向かいます。「うらみ」が「美」に変わる様相を名品の数々でご堪能下さい。また、能楽にも注目し、般若などの能面に日本人が負の感情表現に見出した美意識をさぐります。

曾我蕭白《美人図》江戸時代(18世紀) 絹本着色 奈良県立美術館(後期展示)

<イベント>

* 詳細、最新情報につきましては公式サイトをご覧ください。

■ 7月31日(金) 本展開催記念「講談と上方落語でうらめしや~」−予定枚数が終了しました。
17:00~20:00(※17:00から当館B2展示室にて解説付き鑑賞会、18:00から講談と落語があります。16:45開場。)
出演:一龍齋貞水(講談)、林家染雀(上方落語)
会場:東京藝術大学大学美術館
定員:約140名
入場料:2,500円(税込)※展覧会観覧料を含む。
チケット取り扱い:ローソンチケット(Lコード:34445)、東京藝術大学大学美術館券売所
チケット販売期間:6月2日(火)~7月30日(木)
※予定枚数が終了次第、受付終了。ただし定員に満たない場合は、当日、東京藝術大学大学美術館券売所で販売致します。
※チケットは展覧会観覧券とイベント参加券のセット券です。入場の際は、両方のチケットをお持ちください(ただし、観覧券は半券可)。
※開演後のご入場はお断りする場合がございます。
※就学前のお子様の同伴・入場はできません。 ※展覧会にちなんだ講談および落語を上演予定です。

■ 8月1日(土) 講演会「うらみの美意識 応挙から松園まで」
14:00~15:30(13:30開場)
講師:古田亮(東京藝術大学大学美術館准教授)
会場:東京藝術大学美術学部中央棟1階第1講義室
定員:150名
※参加料無料。ただし、本展の観覧券(半券可)が必要です。
※当日13:00より大学美術館受付にて入場整理券を配布します。

■ 8月11日(火) 圓朝忌法要式&ナイトミュージアム
三遊亭圓朝の命日である8月11日に、全生庵七世現住職・平井正修氏による法要式を行います。
圓朝に思いを馳せながら、幽霊画を観覧する…。特別なひとときをお過ごしください。

【圓朝忌法要】 17:00~18:00
会場:東京藝術大学正木記念館2階
導師:平井正修(全生庵住職)
定員:80名
※参加料無料。ただし、本展の観覧券(半券可)が必要です。
※会場となる正木記念館にはエレベーターがございません。予めご了承願います。
申込方法:
往復はがきの「往信用裏面」に郵便番号、住所、氏名(ふりがな)、電話番号を、「返信用表面」に郵便番号、住所、氏名を明記の上、〒100-8505 東京都千代田区内幸町2-1-4 東京新聞文化事業部「うらめしや展法要式係」までお申込みください。
※応募期間 6月1日(月)~7月13日(月)
※1枚のはがきで2名まで申込み可。2名の場合は、それぞれの氏名を必ず明記の上、ご応募ください。
※7月27日(月)頃に返信はがきを発送いたします。
※会場へは、お履き物を脱いでお上がり頂きます。

【ナイトミュージアム】 17:00~19:00
※法要参加者以外も参加可。ただし、ナイトミュージアムには展覧会入場券が必要です。

■8月21日(金) 能楽公演&ナイトミュージアム

【本展開催記念能楽公演】
第1部13:00~14:30 第2部15:30~17:00
出演:武田孝史(宝生流)、関根知孝(観世流)、宝生和英(宝生流)ほか
演目:能「鉄輪」、仕舞「藤戸」、独吟「砧」「葵上」ほか
会場:東京藝術大学音楽学部第4ホール
定員:各部80名
※参加料無料。ただし、本展の観覧券(半券可)が必要です。
申込方法:
往復はがきの「往信用裏面」に(1)ご希望の部(第1部 13:00~、第2部 15:30~)、(2)住所、(3)氏名、(4)携帯電話など連絡先、(5)車いすやお手伝いが必要な方はその旨、「返信用表面」に郵便番号、住所、氏名を明記の上、〒110-8714 東京都台東区上野公園12-8 東京藝術大学大学美術館「うらめしや展能楽公演係」までお申込みください。
※応募締め切り  7月31日(金)(必着)
※1枚のはがきで1名まで申込み可。
※8月4日(火)頃に返信はがきを発送いたします。
※会場へは、お履き物を脱いでお上がり頂きます。
※開演後の入場はお断り致します。
※就学前のお子様の同伴・入場はできません。

【ナイトミュージアム】 17:00~19:00
※能楽公演参加者以外も参加可。ただし、ナイトミュージアムには展覧会入場券が必要です。

伝円山応挙《幽霊図》江戸時代(18世紀)絹本着色 福岡市博物館(前期展示)

公式サイトより)

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開始日2015/07/22
終了日2015/09/13
エリア東京都
時間午前10時~午後5時 入館は閉館の30分前まで
(ただし、8月11日(火)、21日(金)は午後7時まで開館)
休日月曜日
その他備考会期中、展示替えを行います。
(前期展示:7月22日-8月16日、後期展示:8月18日-9月13日)
観覧料
当日観覧料:
一般 1,100円
高校・大学生 700円
お得なペアチケット(2枚で1組)*1名様で2回使用も可 2,000円
※中学生以下無料
※20名以上の団体はそれぞれ一般、高校・大学生料金より100円引(団体観覧者20名につき1名の引率者は無料)
※障害者手帳をお持ちの方とその介助者1名は無料
※2015年5月16日から7月21日まで前売券販売の販売あり
開催場所東京藝術大学大学美術館 地下2階展示室
アクセス〒110-8714 東京都台東区上野公園12-8
JR上野駅(公園口)、東京メトロ千代田線根津駅(1番出口)より徒歩10分
京成上野駅(正面口)、東京メトロ日比谷線・銀座線上野駅(7番出口)より徒歩15分
JR上野駅公園口から台東区循環バス「東西めぐりん」(東京芸術大学経由)で4分、停留所「東京芸術大学」下車(30分間隔)
※駐車場はございませんので、車でのご来館はご遠慮ください。
http://www.geidai.ac.jp/museum/information/information_ja.htm