没後20年 ルーシー・リー展 Lucie Rie A Retrospective

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ルーシー・リー《ピンク線文鉢》1980年頃 個人蔵 Estate of the artist 撮影:上野則宏

20世紀を代表するイギリスの陶芸家ルーシー・リー(1902-1995)は、ウィーンの裕福なユダヤ人家庭に生まれました。当時ウィーンでは、画家グスタフ・クリムトや建築家ヨーゼフ・ホフマンに代表される造形芸術の新たな動向が芽生えており、ルーシーもこれらに触れながら育ちます。

ホフマンも教鞭を執ったウィーン工業美術学校で1921年から学び、ここで轆轤の面白さに魅了された彼女は、陶芸家になることを決意します。その後はさまざまな展覧会で活躍し、作家としての地位を確立していくものの、戦争へと向かう時代の中、1938年、イギリスへの亡命を余儀なくされました。以後1990年に病で倒れるまで、半世紀以上にわたりロンドンで制作を続けました。

轆轤によって生み出される優美で緊張感のあるフォルム、象嵌や掻き落としなどによる独自の文様、釉薬のあたたかみのある色調などは、ルーシー・リーならではの造形世界であり、それらの作品が放つ繊細でありながら凛とした存在感は、多くの人々を魅了し続けています。

本展は、ルーシー・リーの没後20年を機に、初期から晩年に至る約200点の作品で彼女の足跡を辿り、その魅力に迫ろうとするものです。展示作品の大半が日本初公開となるほか、今回新たに発見されたウィーン時代の作品もご覧いただきます。

ルーシー・リー《白釉青線文鉢》1979年 東京国立近代美術館 Estate of the artist
撮影:上野則宏

■ ルーシー・リー略歴
1902年  3月16日ルーシー・マリー・ゴンペルツ、オーストリア・ウィーンに生まれる。
1922年  ウィーン工業美術学校に入学。
1926年  ウィーン工業美術学校を卒業。ハンス・リーと結婚。
1928年  アパートメントに窯を設置する。以降、ヨーロッパを中心とした展覧会に出品。
1937年  「パリ万国博覧会」に出品し、銀メダルを受賞。
1938年  ナチスの迫害を逃れて、夫と渡英。
1939年  ロンドン南部アルビオン・ミューズに工房兼住居を構える。
1940年  ハンス・リーと離婚。
1946年  ハンス・コパーがアルビオン・ミューズの工房に参加。
1948年  イギリス国籍を取得。この冬頃、新しい電気窯を工房に設置。
1949年  イギリスでの最初の個展開催。以降、各地で個展やグループ展に参加。
1990年  脳卒中で倒れ、記憶のほとんどを失い、制作活動を断念する。
1991年  大英勲章第二位を授与される。
1995年  4月1日アルビオン・ミューズの自宅にて死去。(93歳)

〔主な日本国内の展覧会歴〕1989年「現代イギリス陶芸家 ルゥーシー・リィー展」(草月会館など)、2002年「生誕100年記念 ルーシー・リー展〜静寂の美へ」(滋賀県立陶芸の森陶芸館など)、2009年「U-Tsu-Wa/うつわ−ルーシー・リー、ジェニファー・リー、エルンスト・ガンペール」展(21_21デザインサイト)、2010年「ルーシー・リー展」 (国立新美術館など)

ルーシー・リー《スパイラル文花器》1980年頃 個人蔵 Estate of the artist 撮影:大屋孝雄

<関連イベント>

詳細、最新情報については美術館ホームページをご覧ください。

■講演会
「ルーシー・リー・スタイルの形ができるまで」(要申込)締切:7月8日必着
【講師】金子賢治(茨城県陶芸美術館長)
7月20日(月・祝)14:00より(13:30開場予定)/11階講堂にて/聴講無料/定員150名

「再現 ルーシー・リーの制作技法について」(要申込)締切:7月15日必着
【講師】小山耕一(陶芸家)
7月26日(日)14:00より(13:30開場予定)/11階講堂にて/聴講無料/定員150名

ルーシー・リー《黄釉線文鉢》1968年 イセ文化基金 Estate of the artist 撮影:大屋孝雄

■ワークショップ
「オートクチュールのボタンをつくる」(要申込)締切:7月22日必着
オーブンを使って焼くことができる陶芸粘土を使い、ボタンをつくります。
8月2日(日)14:00より/11階講堂にて/参加費300円/定員20名

完成したボタンを何に(どこに)付けたいか、イメージしながら制作しますので、当日は合わせたいもの(帽子、鞄、ポーチ、上着など *ボタンは洗濯時には外す必要があります)を各自お持ちください。現物をお持ちいただくのが難しい場合は、写真でも構いません。
ワークショップ当日はボタンを成型するところまで行います。1週間程度乾燥させた後、美術館で焼成します。完成作品のお引き取りは、8月12日(水)~30日(日)の10時から18時まで。原則として、美術館10階事務室でお渡しいたしますが、郵送も可能です。
◎郵送を希望される場合:
ワークショップ当日に送料をお預かりします。
クッションで梱包しますが、万が一破損の場合は美術館では責任を負いかねますのでご了承ください。
◎それ以外に当日お持ちいただくもの
・参加費300円
・手を拭くための汚れても良いタオル
・作業中に粘土を乾燥から保護するための汚れても良いフキン
・エプロン(もしくは汚れても良い服で)
・その他、ボタンづくりの参考にしたいもの(形の見本など、あれば)
◎対象年齢
中学生以上

【申込方法】往復はがきに郵便番号、住所、電話番号、氏名、参加希望のイベント名、参加人数(2名までお申込可)を明記の上、各締切日までに下記へお申し込みください。
〒260-8733 千葉市中央区中央3-10-8 千葉市美術館 イベント係

※1通で複数のイベントにはお申込みいただけません。お申込みはイベントごとに1人1通まで、応募多数の場合は抽選となります。
※申込締切日の2~3日後に当落結果や参加方法をお知らせいたします。お知らせが届かない場合は、お手数ですがご連絡ください。

ルーシー・リー《陶製ボタン》1940年代 個人蔵 Estate of the artist 撮影:大屋孝雄

■特別企画「美術館で縁日気分!!」
「千葉の親子三代夏祭り」にあわせて、人気の飴細工のほか様々なお楽しみブースを用意します。
8月16日(日)/13:00~17:00/1階さや堂ホールにて ※会場の出入りは自由です。

■中学生のためのギャラリークルーズ’15
7月24日(金)、25日(土)/10:00~15:00随時受付(所要時間30分程度)
子どもだけでの来館と鑑賞を美術館ボランティアスタッフがサポートします。一人でもグループでも参加可。夏休みの宿題(展覧会鑑賞)にも対応できます。参加希望の方は8階展示室へお越し下さい。

■市民美術講座
「ルーシー・リーのうつわ」
【講師】山根佳奈(当館学芸員)
8月22日(土)14:00より(13:30開場)
11階講堂にて/聴講無料/先着150名

■ギャラリートーク
担当学芸員による ―7月8日(水) 14:00より
ボランティアスタッフによる ― 会期中毎週水曜日(7月8日を除く)14:00より
※水曜日以外の平日の14:00にも開催することがあります。
※会場の混雑状況により中止となる場合がございます。

ルーシー・リー《線文円筒花器》1968年頃 個人蔵 Estate of the artist 撮影:大屋孝雄

<同時開催>

辰野登恵子がいた時代

■ 市民美術講座 「辰野登恵子 かたちの生成」
講師:藁科英也(当館学芸課長代理)
7月18日(土)14:00より(13:30開場)
11階講堂にて 先着150名 聴講無料

美術館ホームページより)

開始日2015/07/07
終了日2015/08/30
エリア千葉県
時間日~木曜日 10:00~18:00
金・土曜日 10:00~20:00
※入場受付は閉館の30分前まで
休日8月3日(月)
その他備考一般   1,000円(800円)
大学生  700円(500円)
小・中学生、高校生無料
※( )内は前売券、団体20名以上の料金、および市内在住65歳以上の方の料金
※障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料
開催場所千葉市美術館
アクセス〒260-8733 千葉市中央区中央3-10-8 
TEL:043-221-2311
http://www.ccma-net.jp/information_03.html