セシル・アンドリュ 展 Cécile Andrieu

沈黙の石

《沈黙の石》

フランス生まれで日本を拠点に国内外各地で発表を続けるセシル・アンドリュさんの個展です。このところ地方都市での展示が多く、東京では3年ぶりとなります。

セシルさんの作品は文字とそれが印刷されている辞書や新聞紙などで作られることが多いです。写真の「沈黙の石」は石の彫刻のように見えますが、よく見ると文字が印刷された薄手の紙を裁断したものを固めたものであることがわかります。アールの美しさといい、同じ大きさ、形のものが8つ整然と並んだ展示にため息が出ます。碁石から着想を得て、辞書でつくられているそうです。

《壁の中》

壁にかかる黒い同じ大きさの26枚のパネルは「壁の中」という作品。石膏ボードに辞書の1ページを貼り、そのページにあるaの文字だけを押し込み、凹んでいない面を真っ黒になるまで文字で埋め尽くして、アルファベット26文字が並んでいます。他に「書見台」と「無言」が展示されています。

《書見台》

セシルさんの作品はモノトーンが多く、一見沈黙しているような静謐な空気をつくりますが、作品を成す無数の文字はわたしたちの身の回りにあり、まさに使っている文字の量、饒舌に発する言葉がせまってくるように感じます。それでも静かにたたずむ作品をもう一度見ると、切り離されたり塗りつぶされたりした文字は言葉を成さず、無口にわたしたちの世界をのぞいているようにも見えて、静かな世界へと引き込まれて行くのです。

会場風景

(写真と文 いなむらはつこ)

開始日2015/01/10
終了日2015/01/24
エリア東京都
時間11:30 am - 7:00 pm (Sat - 5:30 pm)
休日日曜日
その他備考入場無料
開催場所ギャラリー現
アクセス東京都中央区銀座1-10-19 銀座一ビル3F
TEL & FAX:03−3561-6869
http://g-gen.main.jp/access_top.html