特別展「三嶽伊紗のしごとーみているもののむこう」

201405 mitke isa_tokushima

私たちは、日々を生きてゆく中で、いくつもの不思議に出合いますが、そこに在る自然の摂理を知ったときに、積年の疑問がするすると解けたり、すとんと腑に落ちたりすることがあります。三嶽伊紗は、心の底にある不思議とじっくりと向き合い、つかみ取ったものを科学の言葉で説明する代わりに、目に見えるかたちにして表現し、人に伝えるというしごとをしてきました。

アトリエを構える湖西地方や近県の豊かな自然は、この作家の尽きぬ好奇心を大らかに受け容れ、作家は好んで散策をし、見て、考え、そこから数々の知的で美しい作品を生み出しました。気が向けば、車で遠くまで出かけて行くこともしばしばで、とりわけ雪が舞いはじめると、じっとしてはいられません。

2007年以降は、まるで夢の中にいるような、叙情的でロマンティックな映像作品も手がけています。静かな映像をしばらくじっと観ていると、やがて映像が作家によって手を加えられていることに気づかされ、作品の中でしか実現しない時間の重層/重奏を深く味わうことができます。
展示は、目の前にあるモノを「みること」に始まり、抽象的な対象へと移ろい、現前するものを超えた世界の深みへと誘う作品群で構成されます。美しい映像作品の展示は圧巻です。

本展は、つよい探求心から生まれた三嶽伊紗の積年のしごとを明解に眺めわたし、今一度、「みること」にじっくりと向き合い、観る人々に意識させる内容となっています。

三嶽伊紗略歴

1956年高知市生まれ。1980年京都工芸繊維大学意匠工芸学科を卒業、1982年京都市立芸術大学大学院美術研究科を修了。1983年の個展を皮切りに、「庭ーあしたの記憶」 (1996)、「測距離ー遠景の座標」(2002)、「蛹ー冬の座」(2003)、「真昼の位相」(2005)、「微分する眼」(2010)など、自然とそれを見つめる人の感覚を主題に制作を続けてきました。「シガアニュアル 『紙ー生まれ変わる造形』」(滋賀県立近代美術館 1997)、「TOSA-TOSA ’99 紙」(高知県立美術館 1999)、「新鋭美術選抜展」(京都市美術館1998,2002)、「二条城築城400年記念『美術離宮』」(京都芸術センター、二条城 2003)、「八つの課題」(ギャラリーヤマグチクンストバウ,大阪 2007)、「久保一色 KYUHOISSHIKI」(常懐荘,愛知県小牧市 2011)など、グループ展にも積極的に参加し、現在は大津市を拠点に活動しています。

2014年4月21日 徳島新聞 (クリックすると拡大します)

2014年5月8日 徳島新聞 (クリックすると拡大します)

<関連イベント>

* 最新情報については美術館ホームページをご覧ください。

◆ 特別展ツアー「三嶽伊紗のしごと」展

4月27日[日] 14:00~15:00 展示室3(2階)
5月11日[日] 14:00~15:00 展示室3(2階)
6月 8日[日]  14:00~15:00 展示室3(2階)

私たちは、見ることから多くの情報を得ますが、同じものを見ても、人によって得られる経験や生み出されるものはさまざまです。科学的な手法で導く根拠や創造的な作業から生まれる表現、そしてその向こうにある未知の領域への好奇心など、大きく拡がる世界に深く分け入る現代美術家・三嶽伊紗の表現をご案内します。

講師: 吉原美惠子[上席学芸員]
費用: 観覧券が必要(高校生以下は無料)

◆ アーティストトーク・三嶽伊紗さん

5月25日[日] 14:00~15:00 展示室3(2階)

開催中の「三嶽伊紗のしごと」展を、作家の三嶽伊紗さんと一緒に巡り、作品の前で、その制作の動機やねらいなどについてのお話をうかがいます。「みること」をどっしり据えた作品を通じて、日常的に目にする光景や目の前にあるモノの向こうの、広くて深い世界について考える機会になることでしょう。

講師: 三嶽伊紗[本展出品作家]
聞き手:吉原美惠子[上席学芸員]
費用: 観覧券が必要(高校生以下は無料)

◆ こども鑑賞クラブ みたけいさの巻

6月14日[土] 14:00~14:45 展示室3(2階)

土曜日の小学生たちに送るスペシャルなお楽しみ。遊びの感覚でクイズやツアーをしながら、自分で絵を楽しみ、自分で美術館を楽しむ体験をたくさんしてほしいな。主役は君だ。2時までに受付をして下さい。ロビーで会おう!

講師: 森芳功[企画交流室長]、竹内利夫[上席学芸員]、亀井幸子[係長]
対象: 小学生(保護者同伴可)
費用: 無料(保護者は要観覧券)

美術館ホームページより)

開始日2014/04/26
終了日2014/06/15
エリア徳島県
時間9:30-17:00
休日月曜日、5月7日(水)。5月5日(月)は開館します。
その他備考一般600[480]円/高・大生450[360]円/小・中生300[240]円
※[ ]内は20名以上の団体料金です。
開催場所徳島県立近代美術館
http://www.art.tokushima-ec.ed.jp/
アクセス〒770-8070
徳島市八万町向寺山
文化の森総合公園内
TEL: 088-668-1088
FAX: 088-668-7198

JR徳島駅からバス利用
■徳島市営バス 徳島市交通局(088-623-2154)
1.徳島市営バス3番のりば「文化の森」行き直通バスに乗車し18分、終点「文化の森」で下車。
2.徳島市営バス3番のりば「しらさぎ台」行き、「一宮」行き、または「天の原(入田)」行きに乗車し16分、「園瀬橋」下車。徒歩約10分。
■徳島バス(088-622-1811)
徳島バス4番のりば「仁井田西」行き、または「佐那河内線 神山高校前」行きに乗車し16分、「園瀬橋」下車。徒歩約10分。
※JR文化の森駅からは、徒歩で約35分(2km程度)です。タクシー・バスの便はありませんので、ご注意ください。
http://www.art.tokushima-ec.ed.jp/article/0007314.html